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《立川反戦ビラ配布事件》
2003年12月、反戦・反基地活動を行っていた市民団体、立川自衛隊監視テント村が立川自衛隊官舎のポストに、自衛隊のイラク派遣に反対するビラを投函しました。
官舎の管理者は立川警察署に被害届を出した。官舎に部外者立入禁止、宣伝活動、販売活動、迷惑行為禁止と書かれた看板が入口に掲示されていました。
翌年1月23日、テント村の3人が2手に分かれて、反戦ビラを各戸に投函しました。ある住人が投函する二人に気付いて、警察に通報し、現場へ呼びました。住人に指摘され、問答とり、二人は立ち去りました。残る一人も別の人に見つかり、問答の末、ビラを回収して立ち去りました。
1月23日被害届が出されました。
テント村では、記名入りのチラシだったので、抗議の連絡がなかったため、2月22日に再度、ビラの投函を行いました。
2月23日にテント村の3人を住居侵入罪の容疑で逮捕しました。
3月19日に起訴されて、3人は拘留されました。
3月22日に2月22日の件の被害届が出されました。
拘留は75日間続き、5月11日に保釈されました。
拘留中は弁護人以外の接見は禁止されましたが、取り調べに黙秘を貫きました。

《裁判の経過》
東京地裁の一審では、「ビラ配りは憲法の保障する政治的表現活動。いきなり検挙し刑事責任を問うことは、憲法の趣旨に照らし疑問、」住居侵入に当たるが、方全体の秩序から見て、刑事罰に値するものではないとして、懲役6ヶ月の求刑に対して、無罪を言い渡しました。
東京地検は控訴し、東京高裁の二審では、処罰するに足る違法性があるので、住居侵入罪が成立するとして、罰金20万円から10万円の刑を言い渡しました。
表現の自由は認められるが、だからといって住居の侵入という他人の権利を侵してはならないし、警告を無視してビラの投函は生活に実害をもたらし、軽微なものとは言えないとした。
被告は、最高裁に上告したが、最高裁は、高裁判決を追認し、表現の自由のために住居侵入をしてはならないし、行為は軽微なものではないとして、上告を棄却し、刑が確定しました。

《問題点》
○ビラを配ったくらいで、75日間も拘留されなければいけないのか
75日間と言えば、年収500万円のサラリーマンで2ヶ月半、100万円は稼げる期間です。
ビラを配りに住居侵入したくらいで、それだけ拘留する理由が何処にあるのでしょうか。
逮捕して、75日間拘留しないと、証拠が掴めない、そんな重大な事件でしょうか。
どう考えても、公権力が、政府の政策に反対する活動に対して、弾圧に近いようなことをしたとしか考えられません。

○反戦ビラだけがなせ、逮捕されなければならないのか
立入禁止の看板の掲げた官舎に侵入したのは、反戦運動家だけではないでしょう。
違法なピンクチラシや、飲食店、不動産、政治家のチラシなど、かなり多種類の印刷物が投函されています。
それらは、何故、逮捕しないのでしょうか。
他のもの、すべてを逮捕して、運動家も逮捕するなら分かりますが、絶対にあり得ないし、未だかつて聞いたことがありません。
違法なピンクチラシでさえ、逮捕され、処罰されたことさえもありません。
警察は公舎管理者に告訴するよう予め書類を用意していたと言われています。
これは、明らかに、反戦運動家のねらい打ちです。

○物販とは違い、言論の自由は重いはず、言論の自由を軽んじて良いのか
違法なピンクチラシや、飲食店の広告、不動産のチラシなど物品の販売や勧誘と違って、反戦ビラは政治的なもので、表現の自由という重要な権利が含まれています。
表現の自由、他の商行為などとは、一線を画すべきです。
住居侵入に問うならば、物品販売等、他のチラシを先に違法性を問うべきです。
政治的に問題とするならば、市会議員のチラシなどにも問題があるのではないでしょうか。
また、反戦ビラだけが住民が気に入らないと言うならば、立入禁止の項目では押し売り等も入っており、それらも警察に届けないのか、矛盾があります。

○自衛隊員に反戦ビラを警察に訴えるのは自衛隊の逸脱行為ではないか
自衛隊はイラク派遣賛成、イラク派遣反対を言う立場にないはずです。
自衛隊は政府が命じた行動を取るべきであって、政治的な主張をすべきではありませんし、行動もしてはいけないと思います。
イラク戦争反対を言う者に対して、個人的に反戦ビラに嫌悪感があっても、その者を警察に突き出すというのは、問題ある行動と言えます。
勿論、イラク戦争賛成というものに対してもです。

○いきなりの逮捕はあまりに酷い
運動家は逃げも隠れもしません。
通常、こういった軽微な犯罪では、嫌がっていますよと、警察が指導をします。
それを無視して、再度行うと、悪質となります。それでも行うと、逮捕となるのでしょう。
ストーカーでさへ、いきなり逮捕はありません。
ストーかをいきなり逮捕していたら、多くの被害者が大きな被害が出なかったでしょう。
なのに、今回のいきなりの逮捕は異常で、やはり、公権力による見せしめだったと思われます。

○最高裁ほど国民から離反した判決になる
地裁では無罪、高裁で有罪、最高裁は高裁を追認、権力から遠いところ、市民に近いところは、民間の感覚に近い無罪でしたが、権力に近いところ、市民から遠いところで有罪になりました。
反戦ビラなど、政治的問題に関しては、権力に近い人達は常に、体制的な思考に陥ります。
何故なら、自らが司法という世界での権力ですから、どうしても権力者に有利な判決になってしまいます。
公権力を扱う、こんな問題に庶民感覚が必要です。
こういう裁判で裁判員制度を行うべきではないでしょうか。

○検察の方が裁判所より上にある
同様に、権力は権力の味方になります。
裁判所は検察の味方になります。
弁護側より、検察のいうことを認める傾向が日本の裁判所では、特に多いです。
その結果、多数の冤罪事件、冤罪判決が生まれています。
検察・警察は行政、裁判所は司法、ここでも行政>司法の力が働き、三権分立の名目はあるものの、実態は行政の方が上で、殆ど検察の考えに、司法が準じてしまっています。

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愛てんぐ

Author:愛てんぐ
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